医院をたたむ⑦
今更ながらですが29歳で開業して本当に良かったです。
診療や経営含めたくさん失敗して、試行錯誤して、あっという間に15年。
43歳で開業していたらそろそろ引退を考える年齢になりますが、
これからまだ15年も過去の経験を還元する時間が残っています。
幸いに今の自分は、在宅医療だけならばどんな背景や状況でも、
過去の経験から思い浮かべることができます。
こういう場合には何が起きそうか、何が問題になるのだろうか、
そういう時にはどうしたら周りが後悔しない帰結になるのか、
正解かどうかは別として、とりあえず想像することができます。
少なくとも、どうしたら感謝して頂けたのか、思い出すことができます。
怪我はたくさんしましたが、幸いまだ身体は動きます。
多分、残せるだけのものを作り上げるのにまた15年くらいかかって、
それからまた15年経った時にいつか、どこかの誰かが受け取る。
そうしながら30年、この超高齢化社会の大波を受け止め流し切る。
それが自分のライフワークになるんでないかなと考えています。